アクアヴァーナルの脚質は、先行・好位を基本にしながら、展開に応じて中団からも運べるタイプです。
過去の通過順位を見ると、3歳以降は2~4番手付近につける競馬が増えています。
一方、2026年の天皇賞・春では中団から運んで4着に入り、前方の位置だけに頼らない競馬も見せました。
2026年には万葉ステークス1着、阪神大賞典2着、天皇賞・春4着と、3000m以上のレースで異なる位置取りから上位に入っています。
本記事では、アクアヴァーナルの通過順位や上がりタイムをもとに、基本的な脚質、位置取りの変化、長距離戦で見せる立ち回りを分析します。
この記事でわかること
- アクアヴァーナルの基本的な脚質
- 逃げ馬・先行馬・差し馬のどれに近いのか
- 2歳時から現在までの位置取りの変化
- 万葉ステークス・阪神大賞典・天皇賞春での立ち回り
- 上がりタイムから見える末脚の特徴
- 複数レースを比較して見える脚質の強み
アクアヴァーナルの脚質は?基本は先行・好位タイプ
アクアヴァーナルは、過去の戦績から見ると先行・好位型に分類するのが最も自然です。
特に3歳以降は、道中2~4番手付近につけるケースが多くなっています。
2~4番手付近で運ぶレースが多い
近年の主な通過順位を見ると、前方でレースを進める傾向がはっきりしています。
2025年3月の1勝クラスでは「3-3-2-2」。
白川特別も「3-3-2-2」、古都ステークスは「4-4-2-2」、2026年の万葉ステークスでは「2-2-2-2」、阪神大賞典は「4-3-2-2」でした。
主なレースを整理すると、次の通りです。
| レース | 距離 | 通過順位 | 着順 |
|---|---|---|---|
| 矢車賞 | 芝2200m | 1-1-1-1 | 2着🥈 |
| 1勝クラス | 芝2400m | 3-3-2-2 | 2着🥈 |
| 白川特別 | 芝2400m | 3-3-2-2 | 1着🥇 |
| 古都S | 芝3000m | 4-4-2-2 | 2着🥈 |
| 万葉S | 芝3000m | 2-2-2-2 | 1着🥇 |
| 阪神大賞典 | 芝3000m | 4-3-2-2 | 2着🥈 |
| 天皇賞・春 | 芝3200m | 8-8-7-6 | 4着 |
※通過順位は、各コーナーを通過した際のおおよその位置を表します。
前半から無理に先頭へ立つというより、前を見ながら好位置を確保して運ぶ形が近年の基本です。
逃げた経験はあるが逃げ専用ではない
アクアヴァーナルは、逃げる競馬も経験しています。
2024年の矢車賞では「1-1-1-1」で2着。
同年7月の小倉・1勝クラスでも「1-1-1-1」で運び、2着に入りました。
ただし、その後は逃げずに結果を残すレースの方が増えています。
そのため、
逃げることもできるが、ハナに立つ必要はない先行・好位タイプ
と整理するのが分かりやすいでしょう。

「逃げ馬」というより、前のポジションを取れる先行タイプ。逃げなくても結果を残している点がポイントです。
アクアヴァーナルの位置取りはどう変化した?
アクアヴァーナルは、デビュー当初から一貫して先行していたわけではありません。
戦績を時系列で追うと、位置取りの変化が見えてきます。
2歳時は後方寄りから運ぶレースもあった
2023年7月の新馬戦では、
8-8-5-5
という通過順位でした。
続く未勝利戦は「7-7-2-1」と途中から前へ進出しましたが、芙蓉ステークスでは「7-7-7-8」。
2歳時は、現在のように前方の位置を取る形が定着していたわけではありません。
3歳以降は前につける形が増える
2024年になると位置取りが変わります。
ゆきやなぎ賞は「2-2-2-2」、矢車賞は「1-1-1-1」、御在所特別も「2-2-2-2」。
その後も前方で運ぶケースが続きました。
この時期から、先行・好位がアクアヴァーナルの基本的なレース運びとして定着してきたと見ることができます。
5歳では中団からの競馬にも対応
2026年の天皇賞・春では、
8-8-7-6
と、それまでの近走より後ろから運びました。
それでも4着。
この結果は、アクアヴァーナルが前方の位置だけに依存していないことを示しています。
| 時期 | 主な位置取り | 特徴 |
|---|---|---|
| 2歳 | 後方~中団 | 位置取りが定まっていない |
| 3歳 | 逃げ・先行 | 前につける形が増える |
| 4歳 | 先行・好位 | 2~4番手付近が中心 |
| 5歳 | 先行~中団 | 展開に応じた位置から上位争い |



成長とともに「前で運ぶ形」が基本になり、さらに近年は中団からでも対応できる幅が出てきました。
長距離戦で見せるアクアヴァーナルの立ち回り
アクアヴァーナルの脚質を知るうえで特に参考になるのが、2026年の長距離3戦です。
万葉ステークス、阪神大賞典、天皇賞・春では、それぞれ違う位置から競馬をしています。
万葉ステークスは2番手から勝利
2026年1月の万葉ステークスでは、
2-2-2-2
と終始2番手付近をキープしました。
直線でも脚を残し、上がり33秒8で1着。
前方に位置しながら最後までスピードを維持できたレースです。
このレースでは、好位置を確保したうえで終盤まで余力を残すというアクアヴァーナルの長所が表れました。
阪神大賞典は4番手から徐々に前へ
阪神大賞典では、
4-3-2-2
という通過順位でした。
万葉ステークスのように最初から2番手へつけたのではなく、序盤は4番手。
そこから徐々に位置を上げています。
最終的にはアドマイヤテラに次ぐ2着。
この一戦では、序盤の位置にこだわらず、レースの流れの中で前との差を詰めていく形を見せました。
天皇賞・春では中団から4着
天皇賞・春ではさらに後ろとなる、
8-8-7-6
から運びました。
万葉ステークスでは2番手、阪神大賞典では4番手付近だったことを考えると、大きな違いです。
それでも勝ち馬から0秒2差の4着。
近走で多かった先行策を取らなくても、上位争いに加わっています。
長距離3戦を並べると、
| レース | 通過順位 | 着順 |
|---|---|---|
| 万葉S | 2-2-2-2 | 1着🥇 |
| 阪神大賞典 | 4-3-2-2 | 2着🥈 |
| 天皇賞・春 | 8-8-7-6 | 4着 |
となります。
同じ3000m以上でも、毎回同じポジションから走っているわけではありません。
この点は、アクアヴァーナルの脚質を考えるうえで重要です。



長距離3戦すべてで位置取りが違うのに、すべて4着以内。前方だけに頼らない競馬ができていることが分かりますね。
アクアヴァーナルの末脚は?上がりタイムから見る特徴
アクアヴァーナルは先行することが多い馬ですが、最後まで脚を残しているレースも目立ちます。
特に万葉ステークスの上がり3ハロン33秒8は、脚の使い方を考えるうえで注目したい数字です。
※上がり3ハロンとは、レース最後の600mを走ったタイムで、末脚の速さを比較する際によく使われる指標です。
前につけながら上がり33秒8
万葉ステークスでは2番手を追走しながら、上がり33秒8を記録しました。
一般に前方で運ぶ馬は、序盤からある程度の脚を使います。
そのうえで最後まで速い脚を使えたことから、アクアヴァーナルは先行して終わりではなく、終盤にも脚を残せる馬であることが分かります。
ただし、上がり時計はペースや馬場状態にも左右されます。
33秒8という数字だけで「瞬発力型」と断定するのは適切ではありません。
後方一気を基本とする差し馬ではない
天皇賞・春では中団から伸びていますが、普段から後方に構えて直線だけで差す競馬をしているわけではありません。
好走歴の多くは前方からのものです。
そのため末脚の特徴は、
後方から一瞬の切れ味で差し切る
というより、
好位置を取りながら終盤まで脚を残し、長く上位争いに加わる
というイメージの方が合っています。
通過順位から見えるアクアヴァーナルの脚質の強みを考察
ここまでの通過順位を比較すると、アクアヴァーナルの脚質で興味深いのは、単に先行できることだけではありません。
ここからは、過去のレース内容と数字を比較した本記事での考察です。
序盤の位置が違っても勝負どころで前との差を詰めている
長距離3戦を見ると、スタート後の位置は大きく異なります。
万葉ステークスでは最初から2番手。
阪神大賞典では4番手からスタートし、途中で2番手まで上がっています。
天皇賞・春では8番手から進み、最終コーナーでは6番手。
つまり、
万葉S:2 → 2 → 2 → 2
阪神大賞典:4 → 3 → 2 → 2
天皇賞・春:8 → 8 → 7 → 6
という違いがあります。
ここから見えてくるのは、アクアヴァーナルの強みが「何番手にいるか」だけではないということです。
自分がいる位置から、勝負どころに向けて前との差を詰めていけること
に特徴があるのではないでしょうか。
前につけても終盤の脚を残せる
さらに万葉ステークスでは、2番手につけながら上がり33秒8。
前方で運んだことで末脚を失っていません。
阪神大賞典でも、序盤4番手から位置を上げながら2着に入っています。
このためアクアヴァーナルは、
前へ行くためだけに脚を使う先行馬
というより、
前方へつける機動力と、終盤まで脚を残す力を組み合わせたタイプ
と見ることができます。
「自在型」より「幅のある先行型」が近い
天皇賞・春では中団からも結果を残したため、「自在型」と表現したくなるところです。
ただし、これまでの好走歴全体を見ると前方からの競馬が中心です。
そのため現時点では、
どこからでも同じように走れる完全な自在型
とまでは言わず、
先行・好位を基本に、位置取りの幅が広がっているタイプ
と評価する方が実績に沿っています。



強みは「必ず前へ行けること」だけではなく、違う位置からでも勝負どころへ向けて動けること。そこがアクアヴァーナルらしい脚質ですね。
アクアヴァーナルの脚質に関するよくある質問
- アクアヴァーナルは逃げ馬ですか?
-
逃げた経験はありますが、逃げ専門の馬ではありません。
近年は2~4番手付近からの好走が多いため、基本的には逃げることもできる先行・好位タイプと考えるのが近いでしょう。
- アクアヴァーナルは差す競馬もできますか?
-
2026年の天皇賞・春では「8-8-7-6」と中団から運び、4着に入りました。
ただし、過去の好走歴では前につけたケースの方が多いため、後方待機を基本とする典型的な差し馬とは異なります。
まとめ|アクアヴァーナルは先行・好位を基本に位置取りの幅を持つタイプ
アクアヴァーナルの脚質を過去の通過順位から見ると、先行・好位を基本にしながら、展開に応じて中団からも運べるタイプであることが分かります。
2歳時には後方寄りからの競馬もありましたが、3歳以降は前につける形が増えました。
逃げた経験もあるものの、ハナに立たなくても結果を残しています。
2026年の長距離3戦では、
- 万葉ステークス:2-2-2-2で1着
- 阪神大賞典:4-3-2-2で2着
- 天皇賞・春:8-8-7-6で4着
と、異なる位置から上位に入りました。
さらに万葉ステークスでは、前につけながら上がり33秒8を記録しています。
これらを合わせると、アクアヴァーナルは単純な逃げ馬や差し馬ではなく、
前方の位置を取れる機動力を持ちながら、勝負どころへ向けて動き、終盤まで脚を残せる先行・好位型
と捉えると分かりやすいでしょう。
今後、さらに位置取りの幅が広がっていくのかも注目したいところです。
※本記事は、公開されている競走成績・通過順位・上がりタイムをもとに作成しています。「位置取りの幅」「脚質の強み」などには、複数レースを比較した筆者の考察を含みます。
【アクアヴァーナルをもっと知ろう】
アクアヴァーナルの気性や血統については、関連記事で詳しく紹介しています。













