エンネの脚質は、後方からの差し・追い込みを中心に、好位からの競馬にも対応しているのが特徴です。
2026年春は後方から末脚を伸ばす競馬が続き、フローラステークスでは上がり32秒8、オークスでは33秒1を記録しました。
一方、9月のローズステークスでは4番手を追走して2着。春とは異なる位置取りで好走しています。
この記事では、エンネの通過順位や上がりタイム、レースごとの立ち回り、ローズSで見せた位置取りの変化を競走成績に沿って分析します。
この記事でわかること
- エンネの基本的な脚質
- 春の3戦で見せた後方からの末脚
- ローズSで4番手を追走した理由
- 上がりタイムから見える末脚の特徴
- 勝ち馬との位置取りの比較から考える脚質の強み
エンネの脚質は?後方からの差しが基本
エンネは、2026年3月のデビューからオークスまで、後方寄りから末脚を伸ばす競馬をしていました。
ただし、ローズステークスでは好位から2着に入っており、後方待機だけに限らないレース運びを見せています。
これまでの4戦を通過順位と上がりタイムで比較すると、次のようになります。
| レース | 距離 | 通過順位 | 上がり | 着順 |
|---|---|---|---|---|
| 3歳未勝利 | 芝1800m | 16-12 | 34.1秒 | 1着 |
| フローラS | 芝2000m | 9-10-9 | 32.8秒 | 2着 |
| オークス | 芝2400m | 17-17-17-17 | 33.1秒 | 7着 |
| ローズS | 芝1800m | 4-4 | 34.4秒 | 2着 |
※通過順位は、各コーナーを通過した際の位置を表します。上がりは、最後の600m(3ハロン)に要したタイムです。
春の3戦はいずれも後方寄りでしたが、ローズSでは4番手まで位置取りが変わっています。
現時点では、差し・追い込みを基本にしながら、好位追走にも対応できるタイプと評価するのが自然でしょう。

春は後方からの競馬が中心でしたが、ローズSでは4番手から好走。これまでとは違う走り方を見せていますね。
エンネが春の3戦で見せた後方からの末脚
エンネは3歳3月にデビューし、約2か月でオークスまで駒を進めました。
その過程では、後方から追い上げる形で結果を残しています。
デビュー戦は16番手から差し切り勝ち
2026年3月14日、阪神芝1800mの3歳未勝利戦でデビューしたエンネ。
netkeibaの競走成績には出遅れが記録されており、3コーナーでは16番手からの競馬になりました。
しかし、4コーナーでは12番手まで進出。直線でも上がり34秒1の末脚を使い、2着ロードスタニングに0秒3差をつけて勝利しました。
スタートで後手に回りながらも、コーナーで位置を上げ、最後まで脚を伸ばして差し切った一戦です。
フローラSは上がり32秒8で2着
2026年4月26日のフローラステークスでは、東京芝2000mに出走しました。
通過順位は「9-10-9」。後方寄りから直線に向かい、上がり32秒8を記録して2着に入りました。
この32秒8は、勝ち馬ラフターラインズと並ぶメンバー最速タイです。
騎乗したマイケル・ディー騎手は、レース後にペースが遅く、展開には恵まれなかったと振り返りながら、最後の伸びを高く評価しています。
未勝利戦を勝ったばかりの重賞初挑戦で、後方から速い末脚を使い、2着まで追い上げた内容でした。
オークスは17番手から追い込んで7着
2026年5月24日のオークスでは、18頭立ての17番手からレースを進めました。
通過順位は「17-17-17-17」。4コーナーまで位置をほとんど変えず、直線で追い上げる競馬になりました。
坂井瑠星騎手はレース後、ゲートで後手に回ってしまったことが痛かったと振り返っています。
直線では上がり33秒1を記録しましたが、勝ち馬ジュウリョクピエロから0秒3差の7着でした。
最後まで速い脚を使ったものの、後方からでは上位馬を捕まえきれなかった一戦です。
ローズSで変わったエンネの位置取り
春の3戦から大きく変わったのが、2026年9月13日のローズステークスです。
このレースでは、坂井瑠星騎手が意図して前の位置を取りました。
4番手を追走して2着に好走
ローズステークスは阪神芝1800mで行われました。
エンネは12頭立ての2番枠から出走し、序盤から4番手を確保しました。
3・4コーナーとも同じ位置を保ち、直線では内めから脚を伸ばして2着。
勝ち馬モンローウォークには3馬身差をつけられましたが、好位から最後まで脚を使えたことは、春とは異なる内容でした。
坂井瑠星騎手が選んだ勝ち馬をマークする競馬
ローズS後、坂井騎手は、返し馬の段階でエンネの動きが前走より良くなっていることを感じていたと話しています。
そのうえで、秋華賞を意識して勝ち馬モンローウォークをマークするレース運びを選びました。
さらに、10月15日の秋華賞前の共同会見でも、オークスとは違って前へ進んでいける雰囲気があったため、ポジションを取ったと説明しています。
つまり、ローズSの4番手という位置取りは、偶然前につけたものではありません。
騎手が前で勝負できると判断し、意図的に選んだ位置取りだったことが分かります。
坂井騎手自身も、この一戦で脚質の幅が広がったことを収穫として挙げていました。



ローズSでは、坂井騎手が意識して前の位置を選んでいたのですね。今後のレース運びにも注目したい変化です。
エンネの末脚は?上がりタイムから見る特徴
エンネは、フローラSとオークスでいずれも上がり最速タイを記録しています。
一方、ローズSの上がりは34秒4でしたが、4番手から2着に入っています。
これは、春より末脚の能力が落ちたことを意味するわけではありません。
上がりタイムは、道中のペースや馬場状態、位置取りによって変わります。
後方で脚をためる競馬と、前の集団についていく競馬では、最後の600mまでに使う力も異なります。
そのため、異なるレースの上がり時計を単純に比較して、末脚の優劣を決めることはできません。
エンネの末脚を評価するには、時計の速さだけでなく、どの位置から最後の脚を使ったかも重要といえるでしょう。
通過順位と上がりからエンネの脚質の強みを考察
ここからは、JRAの公式競走成績を比較した筆者の考察です。
エンネの脚質について興味深いのは、フローラSとオークスで、勝ち馬と同じ上がり3ハロンを記録しながら、着順に差がついたことです。
この2戦では、最後の600mに入る前の位置取りに違いが見られました。
| レース | 馬名 | 通過順位 | 上がり |
|---|---|---|---|
| フローラS | ラフターラインズ(1着) | 9-8-6 | 32.8秒 |
| フローラS | エンネ(2着) | 9-10-9 | 32.8秒 |
| オークス | ジュウリョクピエロ(1着) | 13-12-14-14 | 33.1秒 |
| オークス | エンネ(7着) | 17-17-17-17 | 33.1秒 |
フローラSは途中から勝ち馬と位置取りに差が生まれた
フローラSでは、最初の通過順位がラフターラインズ、エンネともに9番手でした。
しかし、その後はラフターラインズが8番手、6番手と位置を上げたのに対し、エンネは10番手、9番手で運んでいます。
4コーナーでは、勝ち馬が6番手、エンネが9番手でした。
両馬の上がりタイムが同じだったことを踏まえると、直線に入るまでの位置取りの違いが、結果に影響した可能性があります。
オークスは序盤から勝ち馬より後方だった
一方、オークスではレース序盤から位置取りに差がありました。
ジュウリョクピエロは最初の通過地点で13番手、エンネは17番手。
4コーナーでも、勝ち馬が14番手だったのに対し、エンネは17番手でした。
つまり、フローラSでは途中から位置取りの差が広がった一方、オークスでは序盤から後方に置かれていたことになります。
上がり33秒1は両馬とも最速タイでしたが、エンネは7着。勝ち馬との着差は0秒3でした。
もちろん、通過順位だけで着差の原因を断定することはできません。
馬同士の間隔や進路、仕掛けるタイミングなども、結果に影響するためです。
それでも、この2戦を比較すると、速い末脚を使うだけでなく、その脚を使う前にどの位置を確保できるかが重要だったと考えられます。
ローズSで広がったレース運びの選択肢
こうした春の競馬を踏まえると、ローズSで好位を確保できたことには意味があります。
後方から追い上げるだけでなく、前の馬を視界に入れながら勝負に加わることができたからです。
ただし、好位からの競馬はまだ1戦。完全な先行型や自在型になったと判断するには、今後のレースも確認する必要があります。
エンネの強みは、速い末脚に加え、その脚をどの位置から使うかという選択肢が広がりつつあることではないでしょうか。
エンネの脚質に関するよくある質問
- エンネは逃げ馬ですか?
-
2026年10月17日までの4戦では、逃げる競馬をしていません。
後方からの差し・追い込みを中心に、ローズSでは4番手から運びました。
- エンネは今後も先行するタイプですか?
-
ローズSで好位からの競馬に対応しましたが、今後も同じ位置取りになるとは限りません。
現時点では、差しを基本としながら、前の位置でも運べる可能性を示した段階と考えられます。
まとめ|エンネは後方からの差しを基本に好位追走にも対応
エンネの脚質を過去4戦の通過順位から見ると、後方からの差し・追い込みを基本にしながら、好位からも競馬ができるタイプであることが分かります。
春は速い末脚を武器に好走し、ローズSでは4番手から2着。坂井瑠星騎手が意図的に前の位置を選び、新しいレース運びを見せました。
今後は、後方からの末脚と好位追走をどのように使い分けていくのか、注目したいところです。
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※本記事は2026年10月17日までのJRA公式競走成績、netkeibaの通過順位・上がりタイム、騎手コメントをもとに作成しています。脚質の分類や位置取りの評価には、筆者による考察を含みます。
出典・参考資料
- JRA「競走馬情報 エンネ」
- netkeiba「2026年3月14日 3歳未勝利 競走成績」
- JRA「2026年 フローラステークス レース結果」
- JRA「2026年 オークス レース結果」
- JRA「2026年 ローズステークス レース結果」
- 日刊スポーツ「フローラS エンネ2着・ディー騎手コメント」
- 東スポ競馬「オークス エンネ7着・坂井瑠星騎手コメント」
- ラジオNIKKEI「ローズS レース後コメント」
- netkeiba「秋華賞前 坂井瑠星騎手の共同会見」
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