マスターソアラの気性は、緊張しやすくテンションが上がりやすい一方で、強い気持ちを持っていることが特徴です。
2025年の新馬戦では、横山武史騎手が気持ちと体のバランスを課題に挙げていました。
翌2026年のクイーンCでもイレ込みが見られましたが、その後は蛯名正義厩舎で心身の状態に配慮した調整が続けられ、紫苑Sで重賞初制覇を達成しました。
秋華賞を前にした蛯名調教師のコメントからも、気持ちが高ぶっても我慢できるようになってきた成長がうかがえます。
この記事では、マスターソアラの気性や性格、蛯名厩舎での調整、白老ファーム時代のエピソードを関係者コメントとともに紹介します。
※イレ込み:レース前などに興奮して落ち着かなくなること。折り合い:騎手と馬の呼吸が合い、馬が必要以上に前へ行こうとせず走れている状態を指します。
この記事でわかること
- マスターソアラの気性や性格
- デビュー時から見られた緊張しやすい一面
- クイーンCで表れた気性面の課題
- 蛯名厩舎が取り組んできた精神面の調整
- 白老ファーム時代のエピソード
- 秋華賞前の精神面の変化と気性の強み
マスターソアラの気性は?緊張しやすいが気持ちの強い牝馬
マスターソアラは、美浦・蛯名正義厩舎に所属する鹿毛の牝馬です。
デビュー当初から素質を評価されていましたが、必要以上に気持ちが高ぶってしまう繊細さも指摘されていました。
横山武史騎手が語ったデビュー時の課題
2025年11月15日の東京新馬戦で、マスターソアラは横山武史騎手を背にデビュー勝ちを飾りました。
レース後、横山騎手は調教段階から素質を感じていた一方、気性的にテンションが高くなりすぎることを心配していたと明かしています。
当時は馬体も成長途中で、気持ちと体のバランスを取ることが今後の課題とされていました。
ただし、新馬戦では落ち着いて走ることができています。
このことから、常に興奮しているわけではなく、状況によって精神状態が変わりやすいタイプと考えられます。
蛯名調教師が評価する気持ちの強さ
蛯名正義調教師は、2026年10月14日の秋華賞共同会見で、マスターソアラの最大の長所として「気持ちの強さ」を挙げています。
緊張しやすさは課題ですが、前向きな気持ちそのものは競走馬としての長所でもあります。
重要なのは、その強さが過度な興奮につながらないこと。
マスターソアラは、繊細さと勝負への強い気持ちを併せ持つ牝馬といえるでしょう。

緊張しやすいだけではなく、気持ちの強さも持っている。その両面がマスターソアラの性格を知るポイントですね。
クイーンCで見せた気性の難しさ
マスターソアラの気性面の課題が表れたのは、2026年2月14日のクイーンCでした。
レース前にはイレ込みが見られた
新馬戦を勝ったマスターソアラは、2戦目で重賞に挑戦しました。
しかし、レース前にはテンションが上がり、イレ込みが見られました。
蛯名調教師も後に、春先は気が入りすぎていたことを振り返っています。
結果は4着。勝ち馬ドリームコアから0秒6差でした。
敗因のすべてを気性に求めることはできませんが、実戦で興奮しやすいことが課題として残った一戦でした。
脚元の状態を考慮して休養へ
クイーンC後、陣営は春のクラシックを無理に目指さず、休養を選択しました。
蛯名調教師ら陣営は、脚元をしっかりさせるために時間をかけて調整することを選びました。
素質のある馬だからこそ、無理を重ねずに成長を待つ判断がなされました。
休養中の調整では気性面にも配慮され、心身を整えながら秋の復帰を目指すことになります。
蛯名正義厩舎で取り組んだ気性面の調整
蛯名正義厩舎では、マスターソアラの性格に合わせ、必要以上に興奮させないことを重視してきました。
紫苑Sに向けて根を詰めない調整を実施
2026年9月の紫苑Sに向けて、蛯名調教師は調整方針を明かしています。
デイリースポーツの取材では、「エキサイトしないよう、根を詰めないように」取り組んできたと説明していました。
マスターソアラは、強い負荷をかけることだけで状態が良くなるタイプではないと考えられています。
そのため、調教量を増やすことよりも、馬自身がリラックスできる状態を保つことが優先されました。
大野拓弥騎手も落ち着いた様子を確認
紫苑Sの最終追い切りでは、大野拓弥騎手が初めてマスターソアラに騎乗しました。
大野騎手は、気が入りやすいと聞いていたものの、実際には落ち着いていたと好感触を伝えています。
この時期の陣営の取り組みを整理すると、次のようになります。
| 調整のポイント | 狙い |
|---|---|
| 根を詰めすぎない | 過度な興奮を避ける |
| ゆったりとした調教 | リラックスした状態を保つ |
| 気持ちを重視した仕上げ | 持ち前の能力を発揮しやすくする |
一律の調教方法ではなく、マスターソアラの反応に合わせて負荷を調整していることが分かります。



調教を頑張らせるだけではなく、気持ちに余裕を持たせる。性格を理解したうえでの調整なのですね。
白老ファーム時代のマスターソアラ
マスターソアラは、北海道白老町の社台コーポレーション白老ファームで生まれました。
幼い頃の様子は、「競走馬のふるさと案内所」に掲載された白老ファームYearling・市林晃厩舎長のインタビューで紹介されています。
市林晃厩舎長が語る幼い頃の成長
マスターソアラは離乳後、市林晃厩舎長のもとで管理されていました。
市林厩舎長によると、母マスターワークの産駒には、1歳の春先を過ぎてから大きく成長する傾向があるそうです。
その中でもマスターソアラは、管理を始めた頃からしっかりしており、馬体も日に日に大きくなっていったと振り返っています。
幼い頃から、順調な成長を感じさせる存在だったようです。
放牧地では前向きな気性を評価されていた
市林厩舎長が特に印象に残っていると語ったのは、放牧地でのマスターソアラの動きでした。
走り出してからの迫力やトップスピードに注目していたほか、前向きな気性も競走馬向きだと評価していたそうです。
現在の競馬場で見せる姿だけでなく、幼い頃から積極性を持っていたことが分かるエピソードです。
秋華賞前に見せた精神面の成長
2026年9月6日の紫苑Sで重賞初制覇を果たしたマスターソアラは、10月18日の秋華賞に向けて調整を進めています。
蛯名調教師の最新コメントからは、春先とは異なる精神面の変化が伝わってきます。
紫苑Sでは気持ちを我慢する成長が見られた
紫苑Sは、マスターソアラにとって約6か月半ぶりの実戦でした。
初めての中山競馬場、2000mへの距離延長、重馬場という条件が重なりましたが、見事に重賞初制覇を達成しました。
蛯名調教師は秋華賞の共同会見で、春先からの課題だったテンションについて、「上がるけど我慢出来る」ようになってきたと評価しています。
気持ちの高ぶりが完全になくなったわけではありません。
それでも、以前より感情をコントロールできるようになってきたことが、陣営にとって大きな収穫だったようです。
初めての在厩調整と長距離輸送に向けた準備
秋華賞に向けては、これまでと異なる調整過程にも取り組んでいます。
春先はレース後に放牧へ出す形が続いていましたが、今回は紫苑S後も厩舎に滞在して調整を進めました。
また、京都競馬場への長距離輸送も初めてとなる予定です。
10月14日の最終追い切り後、蛯名調教師はテンションを上げず、冷静に調整できていることを報告しています。
一方で、輸送先やパドック、ゲート裏といった新しい環境で、どれだけ落ち着いて過ごせるかは引き続き重要な課題です。
慣れない環境でも気持ちを落ち着かせられるか。
その点が、今後の精神面の成長を知るうえで注目したいところです。



秋華賞は初めての経験が重なる舞台。競馬場でどんな表情を見せるのかも気になりますね。
マスターソアラの気性から見える強みを考察
ここからは、公開されている関係者コメントをもとにした筆者の考察です。
マスターソアラの精神面を考えるうえで注目したいのは、緊張しないことと、緊張した後に落ち着きを取り戻すことは別の能力だという点です。
競走馬は、輸送やパドックなど普段とは違う環境に置かれます。
その中で、一度テンションが上がっても、自分を抑えて平常心に戻れるなら、緊張しやすい性格が必ずしも大きな弱点になるとは限りません。
マスターソアラの場合も、最初から興奮しない状態を目指すだけでなく、高まった気持ちをどれだけ切り替えられるかが重要なのではないでしょうか。
例えば、今後の精神面の変化を見るなら、次のような視点が考えられます。
- 初めての環境でも普段に近い状態で過ごせるか
- 興奮した後に落ち着きを取り戻せるか
- 経験を重ねることで精神状態の変動が小さくなるか
これらは現時点で確認された事実ではなく、成長を見守るための視点です。
今後、気持ちの切り替えがさらに安定してくれば、持ち前の前向きさをより生かせるようになるかもしれません。
気性の強さをなくすのではなく、その強さを扱えるようになること。
そこに、マスターソアラの精神面の成長を見る面白さがあると考えます。
マスターソアラに関するよくある質問
- マスターソアラは何歳の馬ですか?
-
マスターソアラは2023年4月20日生まれの牝馬で、2026年現在は3歳です。美浦・蛯名正義厩舎に所属しています。
- マスターソアラの名前にはどんな意味がありますか?
-
JRAによる馬名の意味は「傑作+上昇する人。成功者」です。英語表記は「Master Soarer」です。
- マスターソアラにあだ名はありますか?
-
現時点では、厩舎や馬主クラブが公表している固定の公式愛称は確認できません。ファンによる呼び方があっても、公式なあだ名とは区別する必要があります。
まとめ|マスターソアラは緊張しやすさと強い気持ちを持つ牝馬
マスターソアラの気性は、緊張しやすくテンションが上がりやすい一方、前向きさと強い気持ちを持っていることが特徴です。
クイーンCでは精神面の課題を見せましたが、蛯名正義厩舎で心身の状態に配慮した調整が続けられ、紫苑Sで重賞初制覇を達成しました。
秋華賞前には、以前より気持ちをコントロールできるようになってきたことも伝えられています。
持ち前の気持ちの強さを大切にしながら、落ち着きを身につけていく。
そんな成長過程も、マスターソアラの魅力といえるでしょう。
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※本記事は執筆時点の公開情報をもとに作成しています。調教師・騎手・牧場関係者のコメントを参考にしており、考察には筆者の見解を含みます。
出典・参考資料
- JRA「競走馬情報 マスターソアラ」
- ラジオNIKKEI「メイクデビュー東京6R 横山武史騎手コメント」
- スポニチ競馬Web「紫苑S マスターソアラ 落ち着きが出た」
- デイリースポーツ「紫苑S 蛯名正義調教師が気性面の成長を実感」
- 競走馬のふるさと案内所「2026年紫苑S 重賞ウィナーレポート」
- netkeiba「蛯名正義調教師インタビュー マスターソアラと秋華賞参戦」
- ラジオNIKKEI「秋華賞 美浦レポート 蛯名正義調教師インタビュー」
【マスターソアラをもっと知ろう】
マスターソアラの血統や脚質については、関連記事で詳しく紹介しています。




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