ランスオブカオスの脚質は、中団から差す形を基本にしながら、スタートや展開次第では前の位置でも運べるタイプです。
デビュー戦では8番手付近、朝日杯フューチュリティステークスでは9番手付近から運んだ一方、チャーチルダウンズカップでは2番手付近につけて勝利しました。
その後も中団からの競馬を中心に、リゲルステークスでは6番手付近から上がり33秒1で差し切っています。
前へ行くこともできますが、位置取りを前方に固定する典型的な先行馬ではありません。
本記事では、ランスオブカオスの通過順位や上がりタイムをもとに、基本的な脚質、前から運んだレース、中団からの末脚、位置取りの幅について整理します。
この記事でわかること
- ランスオブカオスの基本的な脚質
- 先行馬・差し馬・追い込み馬のどれに近いのか
- デビューから現在までの通過順位
- チャーチルダウンズCで見せた前からの競馬
- 33秒台の末脚を記録したレース
- 通過順位から考える脚質の強み
ランスオブカオスの脚質は?基本は中団からの差し
ランスオブカオスのこれまでの戦績を見ると、中団付近で脚をためて直線へ向かう差しタイプと考えるのが最も自然です。
後方寄りから運ぶレースもありますが、最後方まで下げる追い込み一辺倒の馬ではありません。
| レース | 距離 | 通過順位 | 上がり3F | 着順 |
|---|---|---|---|---|
| 2歳新馬 | 芝1400m | 8-6 | 33.6 | 1着 |
| 朝日杯FS | 芝1600m | 9-10 | 34.0 | 3着 |
| きさらぎ賞 | 芝1800m | 6-6 | 35.6 | 3着 |
| チャーチルダウンズC | 芝1600m | 2-5 | 33.9 | 1着 |
| NHKマイルC | 芝1600m | 4-6 | 35.0 | 5着 |
| スワンS | 芝1400m | 6-6 | 33.6 | 3着 |
| リゲルS | 芝1600m | 6-5 | 33.1 | 1着 |
| 京都金杯 | 芝1600m | 8-8 | 33.7 | 5着 |
| 東風S | 芝1600m | 2-2-2 | 34.9 | 11着 |
| マイラーズC | 芝1600m | 6-6 | 33.4 | 11着 |
| 関屋記念 | 芝1600m | 3-5 | 38.8 | 13着 |
※通過順位は各コーナーを通過した際のおおよその位置を表します。上がり3Fは最後の600mの走破タイムです。
戦績全体では中団付近から運ぶケースが多く、前半から無理に先頭争いへ加わる形は基本ではありません。
そのため、追い込み馬よりも中団差しと表現する方が実績に合っています。

最後方から一気に追い込むタイプではなく、中団で流れに乗る形が多いのですね。
デビュー当初から末脚を生かす競馬を見せていた
ランスオブカオスはデビュー当初から、道中で脚をためて直線の伸びにつなげる競馬を経験しています。
新馬戦は8番手付近から上がり33秒6
2024年12月の新馬戦では、通過順位が「8-6」でした。
中団よりやや後ろから進み、最後の600mを33秒6でまとめて1着。
初戦から、前半に無理をせず直線で脚を使う形で結果を残しました。
朝日杯FSは9-10から3着
続く朝日杯フューチュリティステークスでは、さらに後ろの「9-10」から運びました。
キャリア2戦目ながらGⅠで3着。
この時点では後方寄りから脚を使う競馬が続いていましたが、その後は前方の位置からも結果を残すようになります。
チャーチルダウンズCでは前からの競馬で勝利
位置取りの幅を示したのが、2025年のチャーチルダウンズカップです。
2番手付近から運ぶ形に対応
このレースでは好スタートから前の位置を取り、通過順位は「2-5」でした。
新馬戦の「8-6」や朝日杯FSの「9-10」と比べると、明らかに前方からの競馬です。
それでも最後は上がり33秒9を使い、重賞初制覇を飾りました。
先行型へ変わったわけではない
チャーチルダウンズカップでは前から勝ちましたが、その後も位置取りは前方に固定されていません。
スワンステークスは「6-6」、リゲルステークスは「6-5」、京都金杯は「8-8」と、中団から運ぶ形に戻っています。
この一戦は脚質そのものが先行型へ変化したというより、前の位置からでも脚を残せることを示したレースと見る方が分かりやすいでしょう。



前から勝った経験はありますが、位置取りを前方に固定しているわけではないのですね。
リゲルSでは6番手付近から上がり33秒1
2025年のリゲルステークスでは、ランスオブカオスの末脚が数字にも表れました。
中団で流れに乗って差し切り
通過順位は「6-5」。
極端に後ろへ下げるのではなく、中団で流れに乗りながら直線へ向かいました。
そこから上がり33秒1を記録し、差し切って1着。
道中で脚をためたことを、直線の伸びにつなげた一戦です。
33秒1はこれまでの最速上がり
ランスオブカオスはこれまでにも33秒台の上がりを記録していますが、リゲルステークスの33秒1は戦績の中でも特に速い数字です。
ただし、上がりタイムはレース全体のペースや馬場状態にも左右されます。
33秒1という数字だけで脚質を判断するのではなく、中団で脚を残し、直線でそれを使えたことに注目したいレースです。
ランスオブカオスの末脚は?33秒台を複数回記録
ランスオブカオスは、複数のレースで上がり33秒台を記録しています。
| レース | 通過順位 | 上がり3F | 着順 |
|---|---|---|---|
| 2歳新馬 | 8-6 | 33.6 | 1着 |
| チャーチルダウンズC | 2-5 | 33.9 | 1着 |
| スワンS | 6-6 | 33.6 | 3着 |
| リゲルS | 6-5 | 33.1 | 1着 |
| 京都金杯 | 8-8 | 33.7 | 5着 |
| マイラーズC | 6-6 | 33.4 | 11着 |
特徴的なのは、速い上がりを記録した時の位置取りがひとつではないことです。
チャーチルダウンズカップでは前方から33秒9、リゲルステークスでは中団から33秒1を使いました。
一方、マイラーズカップでは33秒4を記録しながら11着。
速い上がりは武器ですが、末脚の数字だけで着順が決まるわけではないことも分かります。



33秒台の末脚は魅力ですが、展開や位置取りとの組み合わせも重要なのですね。
2026年は前方・中団の両方から競馬
2026年の戦績を見ると、ランスオブカオスの位置取りが一つに固定されていないことがより分かりやすくなっています。
京都金杯は8-8から5着
京都金杯では「8-8」から運び、上がり33秒7で5着。
後方寄りで脚をためる形でした。
東風Sでは2番手から運ぶ
東風ステークスでは一転して「2-2-2」。
かなり前の位置を取りましたが、結果は11着でした。
前へ行ける能力はあるものの、先行すること自体が好走条件ではないことが分かります。
マイラーズCは6-6から33秒4
マイラーズカップでは「6-6」から上がり33秒4。
中団から速い脚を使いましたが、着順は11着でした。
関屋記念は3-5から13着
関屋記念では不良馬場の中、通過順位「3-5」で13着。
2026年だけでも後方寄り、中団、前方と異なる位置から競馬をしています。
位置取りの選択肢は広い一方、どこにいるかだけではレース結果を説明できないことも見えてきます。
ランスオブカオスの脚質の強みを考察
ここからは、公開されている通過順位・上がりタイム・レース結果を比較したうえでの筆者の考察です。
ランスオブカオスを「自在型」と表現すると、どの位置からでも同じように力を出せる馬をイメージするかもしれません。
しかし、戦績を比較すると、自在性の意味は少し違って見えます。
チャーチルダウンズカップでは2番手付近から勝ちましたが、東風ステークスでは同じように前へ行って11着。
リゲルステークスでは6番手付近から勝った一方、マイラーズカップでは同じ6番手付近から11着でした。
つまり、ランスオブカオスは「何番手なら走る」と位置取りが決まっている馬ではないと考えられます。
むしろ特徴的なのは、スタート後の位置に応じて前方にも中団にも収まり、そこからレースを組み立てられることです。
その中でも勝ち鞍や好走歴を比べると、無理に前へ押し上げるより、道中で脚を残して直線の反応につなげられた時に持ち味が表れています。
「どこからでも走れる完全な自在型」ではなく、「前にも行ける中団差し」。
現時点の戦績からは、この表現がランスオブカオスの脚質を最も分かりやすく表しているのではないでしょうか。
位置取りそのものよりも、その位置で無理なく脚を残せるかどうか。
そこが、今後ランスオブカオスのレースを見るうえでも注目したいポイントです。
ランスオブカオスの脚質に関するよくある質問
- ランスオブカオスは先行馬ですか?差し馬ですか?
-
基本的には中団から運ぶ差しタイプと考えるのが近いでしょう。
ただし、チャーチルダウンズカップでは2番手付近から勝っており、前からの競馬にも対応しています。
- ランスオブカオスは追い込み馬ですか?
-
後方から運んだレースもありますが、最後方付近からの追い込みを基本とするタイプではありません。
中団付近から運ぶケースが多いため、中団差しと見る方が実績に合っています。
- ランスオブカオスは前からも競馬できますか?
-
できます。
チャーチルダウンズカップでは前方から勝利し、東風ステークスや関屋記念でも前の位置を取っています。
ただし、前につけること自体が好走条件ではありません。
- ランスオブカオスの末脚は速いですか?
-
新馬戦の33秒6、リゲルステークスの33秒1など、複数のレースで上がり33秒台を記録しています。
ただし、上がりタイムはペースや馬場状態にも左右されるため、数字だけで判断するのは適切ではありません。
まとめ|ランスオブカオスは中団差しを基本に前でも運べるタイプ
ランスオブカオスの脚質を通過順位から見ると、中団差しを基本にしながら、前の位置からも運べるタイプであることが分かります。
新馬戦では8番手付近から勝ち、チャーチルダウンズカップでは2番手付近から勝利。
さらにリゲルステークスでは6番手付近から上がり33秒1を使って差し切りました。
一方、2026年の戦績を見ると、同じような位置取りでも結果は一定ではありません。
位置取りを固定せず、その時の流れに応じて競馬ができる一方、持ち味は道中で脚を残せた時に表れやすい。
「前にも行ける中団差し」と捉えると、現在のランスオブカオスの脚質が分かりやすいでしょう。
【応援のその先へ】一頭でも多くの馬が幸せな未来を歩めるように
ターフを一生懸命に駆け抜ける馬たちの姿は、私たちに言葉以上の感動と勇気を届けてくれます。
そんな彼らが現役を退いたあとも、穏やかで幸せな時間を過ごせる場所を守ることは、競馬を愛する私たちにできる大切な「恩返し」だと考えています。
一頭でも多くの馬が、輝かしい競走生活のあとも、温かなセカンドキャリアを歩める未来を願っています。
この記事を通じて、引退馬支援の輪が少しでも広がることを心より願っています。
私たちにできる小さな一歩が、一頭でも多くの馬の未来につながります。まずは、できることから始めてみませんか。


※本記事は、公開されている競走成績・通過順位・上がりタイムをもとに作成しています。「自在性」「基本形」「脚質の強み」などには、複数レースを比較した筆者の考察を含みます。
出典・参考資料
- JRA「競走馬情報 ランスオブカオス」
- netkeiba「ランスオブカオス 競走成績」
【ランスオブカオスをもっと知ろう】
ランスオブカオスの気性や血統については、関連記事で詳しく紹介しています。













